働く価値観が変わる!-AIとベーシックインカムー

働く価値観が変わる! イメージ 1
 - AIとベーシックインカム

 

                        2019.2.2


 みなさんは「ベーシックインカム」という言葉を知っていますか?
  ベーシックインカムとは、国家が年齢や性別を問わずすべての国民に、無条件で一定のお金を配当することなのだと言います。
  具体的に説明すると、老若男女に関わらず誰にでも無条件で、1人あたり1か月にたとえば7万円とか(金額はあくまでも『たとえば』です)支給される制度のこと。

ベーシックインカムはみな平等だけれども、自分で稼いだお金は自分のものになる」とも言います。つまり、入ってくるお金は「ベーシックインカム」と「仕事で稼いだお金」の2本立てになるわけです。

 現在、ベーシックインカムを導入している国はないとのことですが、欧州などで導入の検討を進めている国が数か国あるそうです。
 なぜ、ベーシックインカムの導入を検討しているのか?
生活保護などのお金の支給に際して、行政は複雑で厳しい審査をして支給する人を選定しますが、もらうべき人がもらえなかったりするような不平等が起こってしまうケースもある。一律、全員に支給すれば平等であり、支給する側(行政)の煩雑さも回避できる」というのです。つまり、現行の複雑な社会保障制度とくらべてメリットが大きいと考えているわけです。

 そして、今後は「働く価値観が変わる」のだと言います。
  生活していく最低限の収入があるということになるので「食うために働く」のではなくなる。「ベーシックインカムそしてAIは仕事観、価値観を変える」と。

 昨今、AI(人工知能)は急速に進化しています。すでに産業用ロボットなどは稼働して久しいですし、クルマの自動運転の実現も目前に迫っています。
  AIの入ったロボットが労働をする時代が本格化するわけで、AIができることを人間がやる必要はないし、AIと張り合ってみても非効率で意味がないわけです。
 今後はやりたかった仕事、アートだとかクリエイティビティ(創造性)を発揮するような仕事、趣味を活かす仕事、あるいは心をもって人のお世話をするような仕事だとかボランティア活動によって得る報酬とか、むしろこれまで金にならなかったから「やらなかった」あるいは「やれなかった」仕事をする時代になると言います。

 と言うか、創造性を発揮して生み出すサービスや発明品(製品)などでしか金を稼ぐすべはなくなるのではないかと僕も思います。
 イメージ 2 なぜならば、それ以外のモノはAIロボットが疲れ知らずで効率よく生産するから。もっと言えば、AI(人口知能)には学習能力があるのでサービスの分野であっても、マニュアル通りの生半可な動きをする人間よりもよほど使い勝手がある。
  だからこそ、本当に「やりたいこと」で熱い思いをもって「クリエイティビティ」を発揮していかなければ立ち行かなくなると思うのです。

 小さかったころまさかの技術だった「携帯電話」はあっという間に世界中に浸透しました。AIも同じこと、技術はいきなり進みます。ベーシックインカムもその有用性がひとたび認められれば急速に世界中の国々に拡がるはずです。

 いや、ベーシックインカムが拡がらなくてもAIの世の中になった以上、私たちの仕事に対する価値観は前述の方向に「変わらなければいけない」と僕は思っているのですが‥‥あなたはどう考えますか?

                             (文/写真・宇部芳彦)