独自の文化を地域おこしに 平庭闘牛物語[3]

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独自の文化を地域おこしに
                                2016.10.28
平庭闘牛物語【3】―――――――――――――――――
  強くておいしい山形の短角牛
     ―  闘志あふれる牛は食でもブランド確立 ―

 今回【3】は岩手県久慈市山形町で育てられ、イメージ 1食にも闘牛にも用いられている「短角牛」にふれてみます。
 山形町の人々は江戸時代から「南部牛」と言われる和牛を堆肥を得るためや農耕用また荷物を運ぶために飼育していました。この南部牛に明治以降に輸入された牛をかけ合わせて改良したのが「日本短角種」、すなわち短角牛です。
 山形町霜畑に本拠を構え地元の農畜産物の販売・加工などを手がける「総合農舎山形村」(左上写真)のホームページには、「日本短角種昭和32年に日本固有の肉専用種として認定されました」とあります。イメージ 4
 平成に入った現在、山形町の短角牛は良質でヘルシーな赤身をもつブランド和牛として全国から高い評価を受けていて、あまちゃんで全国的に有名なった郷土料理「まめぶ」に負けず劣らず同地の「顔」となっています。
 この短角牛が闘牛にも用いられているわけです。
 また、「強い牛」として同地からの多くの牛が新潟や鹿児島、沖縄など全国の闘牛地へと買いとられて行き活躍しています。
 特に、新潟県中越地方(長岡市小千谷市)では江戸時代から荷役を終えた南部牛を買って闘牛に用いていたといいます。
「平庭闘牛大会」で実況解説を務めるなど山形町の闘牛にも造詣の深い新潟県長岡市の山古志闘牛会の松田淳(まつだ あつし)さんは言います。
イメージ 3「山形の牛は闘志にあふれています。私も闘牛用の牛を1頭もっているんですが山形生まれの牛ですよ」
 なお、山形の短角牛は山形町内また久慈市内の道の駅や観光施設、レストランなど各所で提供しています。同地を訪れた際にはぜひ口にしてみてください。

松田さんの飼う牛も山形町生まれ

                               
                                                                                             *記事作成・宇部芳彦(久慈市地域おこし協力隊)